ミゲルと近衛の2ショット・アルバム(^.^)

馴れ初め編(笑)


・・・それは、今から一年前・・・。
近衛は高校一年生、通学路の途中の公園で、下校時に良く見かける少年が一人・・・。
蔦の絡まる隅っこのベンチで、いつも一人で本を読んでいる。

近衛がクラブ活動でかなり帰りが遅くなった時も、もう暗くなった公園で一人ベンチに座り続けていて・・・。

「どこの学校の子なんだろう?」「いつも何を読んでるのかなぁ?」

「・・・どうして、いつも一人なんだろう・・・?」
「・・・・・・淋しくないのかな・・・?」
近衛は、迷子の子猫みたいな瞳のこの少年が気になって仕方なくて・・・。

ミゲルはこの時中学2年生。長く暮らしていたドイツから帰国して来たばかりで、編入した学校(私立白兎学園)に馴染めず、放課後はいつも一人で隠れ家みたいなこの公園のベンチで本を読んで過ごしていたのだ。

そんな、ある日・・・。
コロコロとミゲルの足元に、サッカーボールが転がってきて・・・。
「・・・?」
「よぉ、拾ってくれよ!」

ミゲルが慌てて眼を上げると、そこには・・・。

「お前、いつもここで本読んでるだろ?」
「・・・・・・。」戸惑った瞳で見上げるミゲル。
「・・・何、読んでるんだ?」
答えないミゲルに、照れ隠しで近衛は彼の膝の本に手を伸ばして。

「あっっ!」
びくりと震えた手から、ドサリと本が落ちて・・・。