眼を醒ましたそこは見知らぬ部屋。
混濁した意識の中に、優しく、冷たい声が響く・・・

「君は今日から私の虜囚」
そう告げる彼は、いつもは優しい兄とも慕った人・・・

「・・・どうして・・・?」
理由も解らず、震える声が零れ落ちて・・・

手首に喰い込む錠と鎖を握る彼を呆然と見つめるのみ。

強引に抱きしめる腕は、それでもかつての彼の暖かさで・・・
けれど、性急な求めとその瞳の色はまるで別人のようで・・・

地下室の虜囚